タイ最北の国境の町


メコン川を挟んで、タイとミャンマー、ラオスが国境を接した「黄金の三角地帯」。かつては麻薬の生産地として、悪名高い危険地帯だった。しかし今では、そんな悪評も取り払われ、すっかり観光地に変貌を遂げている。
訪れた、タイ最北部の古都・チェンセーンは、バンコクから飛行機でチェンマイへ。さらにバスで、チェンラーイを経由して国境の町に着いた。
茶色に濁って、とうとうと流れるメコン川の沿道には、土産屋が立ち並んでいる。川岸は船着場となっていて、数隻の細長い船が横着けされていた。
今でこそ、ひっそりとした町ではあるが、かつては「チェンセーン王国」の都だった。19世紀には、中国との交易の中継地としても栄えている。
現在でもメコン川を軸として、近隣諸国との交易は行われていて、荷を運ぶ船が行き交っていた。そんなメコン川の情景を、クルージングしながら見るのを楽しみにしている。 



太古の時代より、多民族を育んできた母なるメコン川。アジアの7ヵ国を通って海に流れていく、典型的な国際河川の一つである。
チベット高原を源流として、中国の雲南省を流れ、ミャンマーとラオスの国境からタイとラオスの国境へ。さらにカンボジアとベトナムを通って南シナ海に抜けて行く。その距離は4400キロで、世界で12番目に長い川である。これは、日本で一番長いとされる、信濃川の約14倍の長さとなる。
メコン川は魚が豊富で、特にナマズが多いことでも知られている。「ナマズ博士」で知られている秋篠宮様は、このメコン川で研究をしていたそうだ。また、世界でも最大級の魚が生息することでも有名である。メコン大ナマズの「プラー・ブグ」は、375キロの怪物魚として記録されている。



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