モナコの中心地・モンテカルロ


モナコの観光は、一日あれば見て回れるほど狭い。しかし、リゾート大国・モナコでの醍醐味は、やはり金に飽かせた贅沢でゆったりとしたバカンスに違いない。モナコは、生活豊かな人たちのための国で、リッチな人たちの夢を実現してくれる国である。そんな上流社会の場を垣間見るのも、旅人としての楽しみであろう。
モナコは四つの地区から成り、その一つのモンテカルロは、中心市街地となっている。国営賭博カジノをはじめ、豪華なホテルやゴルフ場、水泳場、美術館、植物園、湯治場……などが集まる地区だ。
モンテカルロでは、芸術祭やスポーツ祭など数多くの催しが行われている。公道をコースとしているF1グランプリ・レースや、モンテカルロを起点とするWRCのラリー・モンテカルロ。それに、テニスのモンテカルロ・マスターズも有名である。



モンテカルロとの名称は、イタリア語で「シャルル三世の山」との意だ。モナコ大公だったシャルル三世の治世下に命名されている。
大公在位中の一八六〇年代は、モナコ近辺は荒地だったという。シャルル三世は、地中海性気候の利点を生かし、高級リゾート地の可能性に目を付けた。それまで禁止されていた、カジノ経営を許可した。
それにより、カジノと観光収入によって国民は無税となる。大公は、今日のモナコのリゾート大国の礎を築いたのだった。その功績から、地区一帯をモンテカルロと呼んでいる。
金さえ出せば何でも揃うといった、金持ちたちにとって住み易い国となったモナコ。ヨーロッパの王侯貴族や大富豪が集まってきて、高級リゾートとしての地位を確立していった。

   


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