ナワシログミの花

秋の香りはマツタケという人もいるが、わたしは庭に漂うナワシログミの香りで秋を感じる。小さな釣鐘状の複数の花は、枝から行儀良く吊り下がっている。白い花全体に、茶色の点をちりばめたようなかわいい花だ。
頭上にはキチョウが、蜜を吸おうと飛び回っている。それに長い口吻を伸ばした蛾が、ホバリング飛行しながら吸蜜している。昼間活動する、ホシホウジャクである。
ナワシログミの実は、春の苗代を作るころに実るので、ナワシログミとの名が付いたそうだ。暖地の海岸付近が生育に適しているので、樹高が2〜3mになる常緑低木である。関東以西から、外国では中国に分布している。
庭に実るナワシログミの実は、わたしは好きで摘んで食べている。でも早起き鳥のヒヨドリたちの好物でもあり、ほとんどの実が横取りされてしまう。


   


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