葉上に花咲くハナイカダ

ミズキ科の落葉低木のハナイカダは、一風変わった植物である。葉の上に花が咲くので、そんな様を筏に乗った花を見立てて名付けられている。
4月になると鋸歯になった楕円形の葉上の中央に蕾を付ける。淡緑色の花は、穀雨のころに咲く。
夏になると緑色の小さな実となり、秋には黒くなる。甘味があるので鳥たちの好物で、たちまち消えてしまう。
庭には、高さ1・5mほどの2株のハナイカダの木がある。
我が国の分布を見ると、北海道南部以南の水分が多い半日陰の森林に自生しているようだ。
笹舟のようなハナイカダの葉が水面を流れて行く、そんな風流な情景を想像してみるのも面白い。

   


HOME