中庭のディナ・パーティー


今夜は、楽しみなディナー・パーディーである。
市街のレストランの中庭は、すでに何組かの欧米人グループが、テント張りの中のテーブルを囲んでいた。
舞台を中心にして、我々も席に着く。テーブルの近くには、暖をとる大型の火鉢が数ヵ所設置してあり、勢い良く炎が上っていた。しかし、冷たい風が吹き抜けていて、寒い。さらに一つ、電気ストーブを近くに取り付けてもらう。
シタールやタブラなどの演奏をバックに、民族服を着た女性たちが、次から次へと踊っている。その合間にマジシャンが出てきて、コミカルな芸を披露する。まったく飽きさせない。
出来たての料理が運ばれてくる度に、隣のHさんがわたしの手元の皿に、取り分けてくれる。ビールを呑みつつ、ラージャ(王様)になった気分である。
体の中から温められたので、寒さも何のその。上着を脱ぎ、半袖シャツ一枚になっていた。





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